メルカリ・ヤフオク!の活用でネット販売を始める方法 ヤフーニュース掲載 

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メルカリ・ヤフオク!の活用でネット販売を始める方法

PHP THE21さんに取材された記事が ヤフーニュースに掲載されました

家にある不用品も商品になる!

 多くの人たちが利用している「メルカリ」や「ヤフオク!」。「これらを使って副業をしようかな」と思ったことがある人は多いのではないだろうか。しかし、本当に利益を得られるのかわからず、実際に踏み出すことができない人が大半だろう。そこで、ネット古物商を営み、ネット販売の講師も務める泉澤義明氏に、副業としてのネット販売の方法を教えてもらった。

出品のための写真を撮るデジカメが売れた!

 泉澤氏がネット販売を始めたのは10年以上も前のこと。当時交際中だった現在の妻が「ヤフオク!」(当時は「Yahoo!オークション」)でバッグを落札したのを目にしたのがきっかけだった。そこからヤフオク!に面白さを感じ、自分でも売るようになって、現在に至る。まずは、その経緯を聞いた。

「当時、私はパソコンを持っていなかったので、妻のパソコンを使って服を売ってみようと思いました。商品写真を撮るデジカメもなかったので、ホームセンターのワゴンセールで1万円のものを買ってきました。
そして、出品する服の写真を撮ろうとしたとき、『もしかしたら、ヤフオク!でデジカメを買ったほうが安かったのではないか?』と、ふと思ったのです。
さっそく調べてみると、同じ機種のものが、なんと1万5000円で落札されていました。そこで、撮影後に手元のデジカメを1万5000円で出品してみたところ、すぐに入札がありました。
当時は営業マンをしていて、売り込みに苦労していたので、こんなに簡単に売れるのかと驚きました。
そこからワゴンセールのデジカメを買ってきては出品し、20台を売って10万円の利益を手にしたのです」

ネット販売に魅了された泉澤氏は、その後も順調に売上げを伸ばし、半年後に会社を退職。ネット古物商として独立を果たした。

スマホから数分で出品匿名で発送する方法も

 その後に登場した「メルカリ」も急速に普及し、今や誰にとっても身近な存在となったネット販売。ただ、副業にするとなると、出品や梱包、さらには発送と、作業が面倒だというイメージを持っている人が多いのではないだろうか。

「メルカリやヤフオク!への出品は、アプリをスマホにダウンロードすれば、ガイドに従うだけで、簡単にできます。
商品情報の入力も、スマホで撮った写真から、ある程度、AIが読み取ってくれるので、手間があまりかかりません。
梱包も簡単で、例えばTシャツ程度の大きさのものなら、百数十枚100円で売っているキッチン用のビニール袋に入れてから、事務用の紙の封筒に入れればOK。『ありがとうございました』という手書きのメモを添えれば完璧でしょう。
本業が忙しくて発送する時間がなかなか取れないという方も、『発送までの日数』の設定をしておけば、すぐに発送する必要はありません。
出品者のプロフィールにも、『本業があるので出品は土日になります』などと記載しておくのがいいでしょう。
発送自体も、コンビニで簡単にできます。スマホに表示されるQRコードやバーコードを、コンビニのレジや設置されている機械で読み取ってもらうだけで、伝票が発行されます。いちいち自分で伝票を書く必要はありません。
このように、出品から発送まで、非常に簡単にできるようになっているので、『売れすぎて梱包や発送が大変』ということにはならないと思います」

中には相手に住所を知られるのがネックとなって、ネット販売を始められない人もいるだろうが、メルカリやヤフオク!を使えば、その点も問題ない。

「特に女性には住所を知られるのが嫌だという人が少なくありません。その場合は、メルカリなら『らくらくメルカリ便』か『ゆうゆうメルカリ便』、ヤフオク!なら『ヤフネコ!パック』か『ゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)』を選択すれば、匿名で発送できます」

商品写真&値づけのちょっとしたコツとは?

 では、出品する商品はどう用意するのか。商品を仕入れたのに売れなかったら、在庫になってしまう。ネット販売においてリスクとなるのは仕入れだ。そこで泉澤氏は、まずはリスクがない方法から始めることを勧める。

「最初は家にある不用品を出品するのがいいでしょう。これなら仕入れのリスクはゼロです。
例えば、もう使わなくなった子供のおもちゃや参考書、バットやグローブ、テニスラケットなども売れます。
服も売れやすい商品です。高いブランド物でなくても構いません。実際、メルカリで最も多く売買されているブランドはユニクロなんです」

出品した商品を売れやすくするためには、ポイントがいくつかある。その一つが、商品写真だ。

「コツはありますが、難しいことではありません。
例えば服なら、柄がわかりやすいように、背景が白い場所で撮る。といっても、白い壁紙の場所で、ハンガーにかけて撮ればいいだけです。
大きな服なら、床に置いて腕の部分を内側に曲げ、全体を写しましょう。
タグなどの細部の写真や、汚れや傷みなどがある場合は、その状態がわかる写真も撮って、掲載できる枚数の上限まで使うといいでしょう。
商品の説明文も、上手な出品者のものを参考にして書けば、それほど難しくないと思います」

値づけも大切なポイントだ。できるだけ高く売りたいところだが、高すぎれば買ってもらえない。

「自分が売りたい商品がいくらで売れるかを判断するには、同じような商品が、過去にいくらで売れたかを調べることです。
メルカリなら、『販売状況』で『売り切れ』を選んで検索するだけで、どんな商品がいくらで売れたかが一覧できるので、相場がわかります。
例えば、自分が売りたい商品の相場が2,000円だとわかったら、少し安くして1,900円にしたりすると、売れやすくなります。
ただし、よく出回る商品だと値段が下がってきますから、1,700円、1,600円と下げないと売れなくなっていきます。不用品を売りながら、こうした感覚もつかめてくると思います。
ヤフオク!の場合は、キーワードを入力して検索し、『落札相場』にチェックを入れると、相場がわかります」

「売り切れ」の商品をチェックしておこう

 いよいよ仕入れをしてネット販売するとなると、どこから仕入れるのかが問題だ。ネットで仕入れることもできるが、泉澤氏がお勧めするのは、現物を見ることができ、思わぬ掘り出し物に出合える可能性が高い、フリーマーケットやリサイクルショップだ。

「扱う商品は、人によって、合う、合わないがあります。私の場合は服やブランド品が合っていますが、カメラが好きな人ならカメラ、アンティークが好きな人ならアンティークといったように、まずは好きな物を仕入れるのがいいでしょう。やっていて楽しいので、やる気が出てきますし、好きだからこそ気がつく掘り出し物も見つけることができます。レンズが曇っているからと安く売られているカメラが、カメラ好きから見ると、性能に問題がないとわかったりするわけです。
もちろんここでも、メルカリで『売り切れ』になっている商品やヤフオク!で落札された商品を検索して、どんなものがいくらで売れるかを把握しておくことが大切です。
例えば、レディースのバッグを扱うとしましょう。あまり高価なものはリスクが高いので、1万~2万円で売れるものを探すとします。
その場合は、メルカリを使うなら、レディースのバッグの中で、価格が1万~2万円で『売り切れ』になっているものを検索します。そこでヒットした商品をチェックしておいて、フリーマーケットやリサイクルショップで同じものがもっと安く売られているのを見つけたら、仕入れる。そしてメルカリに出品することで、利益が期待できます。
ただし、フリーマーケットなどで買うと、商品が汚れていることもあるので、クリーニングをしてから出品するようにしてください。それだけで価格を高くすることができます」

副業としてネット販売をするなら、月の目標金額を決め、徐々にその金額を上げていくのがコツだと泉澤氏。

「目標金額はいくらでも構いません。本業に支障をきたさない程度の金額にしてください。初めから高めに設定すると、在庫の山を抱えてしまうことにもなりかねません。慣れるにつれて、徐々に金額を上げていくといいでしょう。
私は、会社員をしながら副業でネット販売をしていたとき、土日にフリーマーケットやリサイクルショップなどで商品を仕入れて、月に20万~30万円くらいの利益が得られるようになりました。これは私が特別なわけではなく、副業でこのぐらい稼ぐ人は、周りに結構いますよ」

 

法律や会社の就業規則に注意!

 自分の不用品をネット販売することは、副業ではないと判断されるのが一般的だ。ただし、仕入れて売れば副業と判断される可能性が高いので、勤めている会社の就業規則に違反しないか確認しよう。

また、古物営業法にも注意が必要だ。

「中古品の売買で継続的に利益を得ようとする場合は、古物商の許可が必要です。許可証は、警察に申請するだけで簡単に交付されます。ただし、賃貸住宅の場合は大家の許可が必要です。大家に許可をもらう際には、店舗を開くわけではなく、ネット販売だけなので、不特定多数の人が出入りするようなことはない、といったことをきちんと説明するといいでしょう」

《取材・構成:桃山 透》
《『THE21』2019年12月号より》

泉澤義明(リサイクルアドバイザー)

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